依存症の特徴として、問題行動を続けるために嘘をついてしまうというのがあるそうです。
僕はまさにこれが当てはまり、問題行動がらみで家族にも職場にも嘘をついていました。
今となってみれば最低だったと思いますが、当時はそんなことも感じられないくらい行為に依存してしまっていたのです。
家族、職場それぞれについてしまった嘘と、クリニックで全てを吐き出せるようになった様子をお伝えします。
家族についた嘘
帰りが遅くなった
夜に盗撮をしていたため、帰りが遅くなることがよくありました。
妻からは「今日も遅かったね」と言われながらも、仕事で遅くなったと言っていました。(本当に仕事で遅い時もありました)
ごはんを作って待ってくれている妻。その状況を分かっていながらも、問題行動に走ってしまってました。
罪悪感はあったのですが、それでも止めることは出来ませんでした。
現在、妻とは週に30分くらいの時間しか会えません。
今となっては、あの無駄な時間が本当に惜しいです。
妻は、僕が犯罪をしたことにもショックを受けていましたが、帰りが遅い本当の理由にもショックを受けていました。
本当は1年以上前からしていた
妻から「いつから盗撮をしてたの?」と聞かれ、とっさに2ヶ月くらい前と答えてしまいました。
本当は1年以上前からで、具体的にはいつからか分からないほどです。
ずっと前から続けていたと知られたくないために、嘘をついてしまいました。
捕まったのは過去1回だけと言っていた
妻には、捕まったのは過去に一度だけと言っていましたが、本当はその後にもう一度捕まっていました。
一度捕まったのに、また捕まってしまったというのがとてもイメージが悪いと思って嘘をついてしまいました。
本当のことを伝えると、妻と結婚してもらえないかと思ったのです。
このことに関しては、自分の口から言ったわけではなく、弟がポロッと言ったことで妻に知られました。
僕自身の口から言わないで発覚したことも、妻にとってはショックだったと思います。
職場についた嘘
本当の理由は言えず
今回逮捕をされたわけではなかったので、仕事を休むこともなく職場には本当のことは伝わりませんでした。
しかし、仕事用の携帯を押収されてしまったため、無くしたと嘘をつきました。
何とか仕事を辞めずには済みましたが、平日毎日クリニックに通うために、会社を辞めることにしました。
その辞める理由にも嘘をついてしまいました。嘘をつかないとごまかしきれなかったのです。
引き継ぎ先にも嘘をつく
外回りの仕事だったため、引き継ぎせざるを得ませんでした。
残念がってもらえるのはありがたいですが、当然理由も聞かれます。
その度に嘘をついていました。全部で100回は嘘をついたと思います。
嘘をつきすぎて、最後の方は嘘をつくことへの抵抗が薄れてきてしまいました。
本当のことを話せるように
クリニックに通うようになって
クリニックに通うようになり、性依存のミーティングをはじめ様々な場面で本当のことを言えるようになりました。
このブログのように、盗撮のこと、家族の悩みなどをありのままに話しています。
普通の生活をしていて、自分の犯罪や依存症について堂々と言える環境はめったにないものです。
直前まで嘘をつき続けていた僕にとって、ようやく本当のことを言える機会に巡り会えたのです。
過去2回捕まった時も、本当の気持ちを言えないまま依存症のことを無かったことにしてしまってました。
そりゃあ何も解決出来ずに同じ問題行動を繰り返してしまいますよね。
話さないままでは本当の解決につながらない
ミーティングでは、話したくないことは話す必要がないというルールがあります。
しかし、全てをありのままに話さなければ本当の解決につながらないと思います。
現に、僕がミーティングで話した内容について、後からメンバーの人に聞かれることもあります。そして、そこから話が深まっていきます。
中には、自分のことは話したくないけど、他の人の話は聞きたいという人もいます。
話したくないという気持ちは分かるので否定はしませんが、隠したものが多い状態でプログラムに臨んでも、得るものは少ないと思っています。
せっかく話せる環境があるのだから、出来る限りオープンにありのままを出した方が良いです。
メインページで自己紹介もしていますので、よければご覧ください。
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